現在、顎関節症はSelf-limited diseaseであるという認識が世界的に認められています。
Self-limited diseaseとは、治療を行わずに放置し、ある段階まで病態が進んだとしても、それ以上には進行せず、時間経過の中で徐々に自覚症状が軽減し、機能障害も改善する疾患を示す概念で、このような疾患を「自然経過が良好な疾患」と言います。
(日本歯科医師会雑誌より)
いくら自然経過が良好な疾患と言っても症状があるのを放置するわけにもいけません。
浅野歯科では患者さんに肉体的負担をかけず、何時でも治療前の状態に戻すことが出来る、原因となる因子の除去から始めます。
●習慣、癖の除去
習慣、癖を見つけ、患者さん自身が症状を軽くできるよう指導する。
(歯列接触癖[TCH] 、足くみ、ほおずえ、ねぞう等)
●症状の自己管理(冷湿布、温湿布、マッサージ)
●ストレッチ(咀嚼筋、頸筋を中心に咬み合わせを考えた運動)
●薬物療法(消炎鎮痛剤等の服用)
●スプリント療法(プラスチック板等を咬ませ、顎関節にかかる力を軽減する)
浅野歯科でも10数年前よりアメリカのNIDRの指標を参考にし、ほとんどの患者さんがこの治療法によって症状が改善しています。
まれに効果がない事もあり、この様な患者さんには口腔外科等、他の医療機関を紹介し協同で治療にあたっています。